第1章 「得意なときと、失意のとき」 『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ【第1章 処世と信条 その9】 順調なときと、失意のとき 栄一カエル ものごとには、かならずうまくいって順調なときと、うまくいかなくて失意(しつい)におちいるときがあります。下の図を見てみましょう。 クリックで拡大します 栄一カエル うまくいっているときに気をゆるめず、失意のときに落胆(らくたん)せず、いつも同じ心構えで道理を守り続けるように心がけて...
第1章 「蟹穴主義(かにあなしゅぎ)?」『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ 【第1章 処世と信条 その8】 〈修身と忠恕(しゅうしんとちゅうじょ)〉 ※修身(しゅうしん)=自分の行いを正しくするようにつとめること。 ※忠恕(ちゅうじょ)=良心的で思いやりがあること いきなりむずかしい言葉が出てきたよ? 栄一カエル 昔から、たくさんの宗教家や道徳家の学者さんたちが、人々に 「道」を教えたり、「法」を立てたりしてきました。 「良...
第1章 「立派な人間が真価を試される機会」 『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ 【第1章 処世と信条 その7】 逆境(ぎゃっきょう)って何ですか? 栄一カエル 逆境とは苦労の多い境遇、うまくいくはずのものがうまくいかない不運な境遇のことをいいます。 栄一カエル そして、真の逆境とは世の中で誰にでも起こりうる苦労や不運よりも、より避けがたいもので、真の逆境の人は変乱の時代に生まれ合わせ、心ならずもその渦中に巻きこまれるもののことを...
第1章 「争いはよいのか、悪いのか」現代語訳『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ【第1章 処世と信条 その6】 争いは良いのか、悪いのか 争いはよくない。人から右のほっぺをたたかれたら、左のほっぺをさしだそう 何を言ってるんだ。争いはなくしたらダメでしょう。 問い:争いは、人が生きていく上で役に立つのか、それとも役に立たないか。 これは、人によって大きく意見が分かれるでしょう。 いつも争ってばかりはよくありませんが、ときには争う...
第1章 「人は平等であるべきだ」現代語訳『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ【第1章 処世と信条 その5】 適材適所は難しい 栄一カエル 適材適所は一筋縄ではいかぬ 社長・雇い主 例のポストには誰が向いているかなぁ・・・ 彼を今の仕事で終わらすのは勿体ないなぁ・・・ どいつもこいつも帯に短したすきに長しだなぁ・・・ たくらみの潜む適材適所 自分の権力拡大によく使う手 自分の子分の中から良い人材を適所に送り込んで、 一歩一歩、...
第1章 「『論語』とソロバンは、はなはだ遠くて近いもの」 現代語訳『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ【第1章 処世と信条 その1】 処世と信条 第1章のタイトルは「処世と信条(しょせいとしんじょう)」です。どういう意味でしょうか。 処世(しょせい)…世間と交わってうまく生活していくこと。 信条(しんじょう)…堅く信じて守っている事柄。「独立自尊が私の信条だ」 〔コトバンク https://kotobank.jp/〕より 「生活すること」と「自分が信...
第1章 「士魂商才」現代語訳『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ【第1章 処世と信条 その2】 士魂商才(しこんしょうさい)って何でしょう? 学問の神様、菅原道真(すがわらのみちざね)さんが何か言っていますね。 菅原道真 これからは「和魂漢才」でいこう。 ※和魂漢才(わこんかんさい)・・・日本独自の精神と中国の学問をあわせ持つこと そして、栄一カエルさんも何か言っているようです。 栄一カエル これからは「士魂商才...
第1章 「『論語』はすべての人に共通する実用的な教訓」現代語訳『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ【第1章 処世と信条 その3】 栄一 夢が叶った―! 日本は商売がまだまだだからなぁ~。 これから日本のために頑張るぞ! 〈明治6(1873)年―ある日のエピソード〉 栄一 これからは、いよいよわずかな利益をあげながら、社会で生きていかなければならない。 そこでは、どんな志を持つべきなのだろう・・・ 栄一 『論語』いいよね。 『論語』を使いたいなあ。...
第1章 「時期を待つ必要がある」現代語訳『論語と算盤』渋沢栄一・守屋淳訳 各章まとめ【第1章 処世と信条 その4】 『論語』をじっくりと学び直した渋沢さん。 世の中を生きぬく上で、大切なことが2つあるそうです。 栄一カエルさんの言っていることを聞いてみましょう。 〈世の中を生きぬく上で大切なこと〉 栄一カエル 若いうちは、「争いを避けること」ばかりしていてはいかん。 大切なことその1:争いを避けない 信じることを踏みつけにしようと...